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何かの犠牲になったと感じる時〜パワーはあなたの中に〜
 「何かの犠牲になったと感じる時〜パワーはあなたの中に〜」を記載します。

信じていたものに裏切られてしまったと感じた時や、頑張ったのに期待通りの結果が得られなかったとき、わたしたちは信じるものを見失ったように感じ、無力感を感じてしまいますね。このような体験が鬱への入り口になることもあるようです。信頼することは素晴らしいことですが、見返りを「期待」をしてしまうと、それは純粋な信頼ではなくなり、やがては自己犠牲となって、知らず知らずのうちにわたしたちからパワーを奪ってしまう状況に至ります。

大切なのは≪自分の外側にパワーを投影しないこと≫ではないでしょうか。今回は「自己啓発・精神世界系の本を読んだことで、かえって自分の人生が色あせてしまった・・」というお悩みから、わたしたちのパワーを取り戻すため、≪権威との葛藤≫について考えていきます。


「ポジティブでいれば運が良くなり、ネガティブでいると嫌なことがおこる」といったことが書いてある自己啓発・精神世界の本を読んでから、ネガティブを避けるようになりました。しかしそれで運が良くなることはなく、むしろもやもやし、そんな自分に嫌悪感を抱くようになってしまいました。また、しんどいと言う人に励ますどころか冷たく対応してしまったり、失恋や孤独を歌った曲が素直に楽しめなくなりました。

その類の本には「頑張らなくてもうまくいく!」と書いてあり、努力に価値を見出せなくなってしまいました。以前のわたしは自分の考えや行動にそれなりの自信を持っていて、人に優しくしたり努力したりできていたのですが、何をしても無駄なんじゃないかと感じるようになりました。

目には見えない大きな力があるのではないかと、恐れているんだと思います。どうすれば自分に自信を持てるようになるのでしょうか?このような類の力を心理学的に説明することはできますか?

このような質問をいただきました。


全ての自己啓発・精神世界系の本がそうではないのですが、確かにポジティブ至上主義的なものが多かった時代がありましたね。
臨床例からみていくと、ポジティブになろうと無理をするよりは、ネガティブと十分に対峙し、感情を受容していくことにより、おのずとポジティブでパワフルになっていくのです。
純真な気持ちで本に書いてあることを信頼し、自分が不本意に変わってしまったのだとしたら、それは本当につらい経験ですね・・。
これは本に限った話ではないと思います。
例えば、「先生(上司、先輩など)の言うことをよく聞いたのに、かえって自分の人生がダメになってしまった気がする」とか、
「教義どおりに突っ走ってきたけど、人生、ホントにこれで、よかったのかなあ」とか。
また、あるいは、
「彼を信じてここまでやってきたのに、今は裏切られたような気分です・・。もう何もする気が起きません」
という場合もあります。
信じていたものに裏切られてしまったと感じた時や、頑張ったのに期待通りの結果が得られなかったとき、わたしたちは信じるものを見失ったように感じ、無力感を感じてしまいますね。
このような体験が鬱への入り口になることもあるようです。
信頼することは素晴らしいことですが、見返りを「期待」をしてしまうと、それは純粋な信頼ではなくなり、やがては自己犠牲となって、知らず知らずのうちにわたしたちからパワーを奪ってしまう状況に至ります。
その本が間違ったことを書いていたから悪かったのか?と思いますよね。
確かにそれらの本は、説明不足で不完全なものだったかもしれませんが・・。
自分が信じてきた対象を「悪」としたり、×をつけたりすることはしない方がいいとわたしは思うのです。
マインドに「悪者」を創ってしまうと、わたしたちはその「悪者」と共に、自分自身までも檻の中に入れて、罰してしまう傾向があります。
何かを裁く心を持つと、自分のことまで裁いてしまい、ますます人生は楽しくなくなってしまうのです・・。
まずはこの体験を承認してみましょう。
酷い感情が出てきたら、悲しみや怒りなどの感情を吐き出す場所が必要になってくると思います。
(ネガティブな感情を丁寧に扱っていくヒーリングやセラピーがありますから、利用するのもお勧めです。)
『○○を信じてやってきたのに・・結局は何かを得た感じがなく、人生が燃え尽きてしまった』
という体験は、わたしたちの人生のあらゆる分野で起きてきます。
一旦燃え尽きて、そして不死鳥のようにまた生まれ変わっていく意識体験が人生には必要なのです。
そう聞くと、「なんだか大変そうで、無理!」って声が聞こえてきそうですが、わたしたちはすでに何度も死んで生まれ変わるような体験をしてきていて、そして成功しています。
例えば、お母さんのお腹の中から生まれてくる時。子宮の中の世界しか知りませんでした。有無を言わさず母親の中が絶対的な存在だったのです。
でもわたしたちは無事、この世界の方に生まれてきました。これは凄い体験です。
その後も、離乳食を受け容れ、ハイハイから二足歩行へ移り・・。
そんなことを思い出し始めたら、キリがないのですが、わたしたちというのは細胞レベルですら、毎日が死んで、生まれ変わり・・の連続によって生きながらえることが出来る生物なのです。
≪権威との葛藤≫という言葉があります。
諸悪の根源であり、全ての問題の裏に隠れていると言われているもので、わたしたちと大きなパワーとの関係です。
自分のパワーを他のところへ移し「パワーがあるのはこのわたしではなく、○○でしょ!」「○○がちゃんと面倒見てよ!」と思う気持ちから、自分が無力化するのです。
でも、「権威」つまり、神様や大いなる力、運命、何か凄そうな人や本、あるいは先生や上司・・等は、本来わたしたちと対等な存在なのです。
この対等さを忘れて、「自分の人生は○○によって動かされている」という思いがあると、
≪ダメなわたし≫と≪完璧であらねばならない○○≫という二元性の世界観を創ってしまうのです。
ご依頼者の方は、非常に頭の良い方で、元来とてもパワフルな方なのではないでしょうか?
でも、なんらかの罪悪感を持ってしまい、ご自身のパワーを押さえつけ、檻に入れようとして来られたのではないでしょうか・・?
リクエストを読ませていただいた時、わたしは喪失感を感じました。
自分らしく生きること、天真爛漫さ、喜び・・などの黄金時代を失ってしまったという感覚です。
今回のことは、「人生で失ってきたものは、小手先のテクニック程度で取り戻せるような、そんな小さいものではない!」というような体験でしたね。
幼い頃は、それだけの輝き・パワー・喜びがあったのです。
そしてそれらの宝物は、罪悪感によって矯正され、未だ隠されたままなのです・・。
ネガかポジか、正しいか間違っているか・・等の対立が止み、対等になったとき、このような二元性に囚われることがなくなってきます。
そのような意識こそ、黄金時代への扉なのです。
成長して二元性を超えようとする時期に入ると、心理的な「罠」として、落ち込みのような、闇に入るような感覚がやってくることがあります。でもそれは「罠」に過ぎません。
頑張らなくてもうまくいくというのは、ある意味、真実です。
自分を矯正地獄に入れていることに早く気づいて、そんな苦しい生き方を辞めて、自分のすべてをゆるして無邪気になることができれば、恩恵に満ちた毎日を生きられるからです。
ご依頼者の探究心は、素晴らしいと思います。
きっと失われた黄金時代へと帰る日が近いことを、信じています。
ありがとうございました。

(C)藏本(蔵本)天外
訊き上手になろう
 ●「訊き上手」になろう

今回は、「訊く」についてです。
「訊く」というのは、ここでは、相手に「尋ねる」「質問する」ということを言います。「訊き上手」が魅力アップにつながるというのがイメージしにくい方もいらっしゃるかもしれませんね。「訊き上手」が魅力アップにつながる要因というのは、大きく分けて3つあります。

1つ目は、「訊く」ことによって、自分の知らないことを知ることがでるということです。誰もが日常の中で普通にしていることですが、自己成長のためには重要な役割を担っているのには間違いありません。

2つ目は、「訊く」ことによって、相手のことをより深く知ることができるということです。前回の「聴き上手」の秘訣でも出てきた「相手に興味を持つ」ということができると、その相手に対しての疑問や質問というのが自然と出てくるようになります。それを相手に訊くことで、相手の人は「自分に興味を持ってくれているんだ」と、うれしくなるんですね。(もちろん、質問の内容と聞き方に大きく左右されますけどね)「訊く」ことによって、二人の距離が縮まるのです。

そして、3つ目なのですが、これがもっとも重要な意味を持っているものになります。「訊く」ことができる心の状態そのものが、魅力的なのです。それはどういうことかというと、「訊く」というのには、時として勇気が必要になります。「訊く」というのができるというのは、勇気があるということなんですね。
ちょっと想像してみていただきたいのですが、誰もが知っているであろうことを自分だけ知らなくて、それを誰かに訊く時、恥ずかしかったり、怖かったりするというのは想像がつきそうでしょうか?思い切ってそれを訊いてみた時、「えっ、そんなことも知らないの…」とその人に言われてしまうかもしれないと想像すると、どんな気分になるでしょうか?
「自分がそれを知らない・わからない」でも「他の人はそれを知っている・わかっている」というのを認めて受け入れるのには、勇気がいります。そしてそれを相手に訊くのには、もっと勇気が必要になります。恥ずかしさや劣等感や屈辱感といったネガティブな感情が心理的なブロックになるのです。

知ったかぶりや逆ギレをすることなく、わからないことを「わかりません」と素直に言うことができ、「教えてください」と素直に人に頼むには、自分の無知と向き合って受け入れ、それをそのまま表現する強さと成熟さが必要なのです。そうした点から見ると、「訊く」というのができるというのは、この強さと成熟さという魅力を備えているからこそできることであると言うことができます。


●「訊き上手」になる秘訣

「訊き上手」になるには、まずは、「訊く」ということをする時に感じる感情と向き合うことが重要になってきます。訊くのが恥ずかしい、訊くのが怖い、訊くのは情けない… そんなふうに、「『訊きにくいな〜』と思いながら訊くとしたら?」と想像してみた時、どんな気持ちになるのか?というのを探してみます。

そして、「どうしてこんな気持ちになるんだろう?」と、そのルーツを探してみます。ひょっとしたら昔、誰かに頼ることで傷ついたり、知らないことやできなかったことで叱られたりバカにされたりして傷ついたことがあったかもしれません。そうして傷ついたままになっている部分があれば、それを癒していくことで、「訊く」ことに対する抵抗は少なくなってきます。
過去の辛い経験と向き合うのはしんどい部分もありますが、その一つ一つが、強さと成熟さをもたらせてくれるものになります。
聞き上手になろう
 ●「聴き上手」になろう

まずは、「聴く」についてです。
「聴く」というのは、ここでは、聞こえてくるものを耳にする「聞く」よりもより能動的・積極的に耳を傾ける状態のことを言います。「聴く」というのはコミュニケーションにおいて非常に重要なものになります。
それはどうしてかというと、わたし達の心には、「自分の話を聞いてもらいたい」という欲求があるために、自分の話を聴いてもらえることで心理的な距離が縮まり、逆に、聴いてもらえないことで不満を感じたり、距離ができたりする要因となるのです。

ちょっと想像してみていただきたいのですが、人と話している時に不満を感じることがあった時、「自分の話を聞いてもらえない」という不満と、「相手の話を聞けない」という不満とでは、どちらが多いでしょうか?
どちらが多いか?と聞かれると、多くの人が前者を選ぶのではないかと思うのですが、いかがでしょう?「自分の話を聞いてもらえない」という不満は、非常に多くの人が抱く不満です。
裏を返すと、「聴く」ことでその不満を解消し、ニーズを満たすことができると、それが相手の心を掴んで、その人との距離を縮めることにつながるということになります。


●「聴き上手」になる秘訣

「聴き上手」になる秘訣は、とてもシンプルです。それは、「相手に興味を持つ」ということです。シンプルではあるのですが、なかなか難しくもあります。
「ふむふむ、相手に興味を持つことで聴き上手になれるのか、じゃあ、相手に興味を持ってみよう」
そうして頑張って相手に興味を持とうとしている時、「自分がちゃんと興味を持つことができているだろうか?」と自分に興味を持っていた…というようなことは、とてもよくあることです。

「自分の話を聞いてもらいたい」という欲求があるというのもそうなのですが、わたし達の興味や意識は、しばしば自分に向いています。ですので、相手に興味を持つということがうまくできなくても、それはある意味当たり前で、それ自体は大きな問題ではありません。ただ、あなたの心が何に興味があって、どこに意識が向いているのか?というのを把握しておくことは大事なことです。
わたし達の心が興味を持っているところには、欲求が隠れています。その欲求に気づいてそれを満たしてあげることはもちろんなのですが、その欲求を満たすことができなかったとしても、ただその欲求の存在に気づいてその存在を認めてあげるだけでも、心は軽くなります。そうして心を軽くしていくことは、言い換えると、心に空きスペースを作っていくことでもあります。

その空きスペースの広さと、相手に興味を持てるようになる度合いは比例関係にあります。イメージ的には、その空きスペースが、興味を持った相手を入れてあげるスペースであるという感じ、というと、想像がつきそうでしょうか?
「聴き上手」の秘訣である「相手に興味を持つ」ができるようになるためには、まずは自分の興味や欲求に気づいてそれを受け入れるということから、心の空きスペース作りを始めてみることをお勧めします。